感染病を治すバラシクロビルでクローン病が悪化する

バラシクロビルは、性行為が原因の感染病の治療薬に使われます。ヘルペスはウイルスによる感染病で、口の周りにできる口唇ヘルペスと、性器の周りにできる性器ヘルペスがあります。それぞれタイプの異なるヘルペスウイルスによって引き起こされますが、バラシクロビルならどちらの感染病も完治します。この他にも水ぼうそうや帯状疱疹といった感染病の治療に使う一般的な薬です。しかしクローン病を患っている人がバラシクロビルを服用すると、症状が悪化しやすいです。クローン病は若い人が発症しやすい病気です。口から肛門までの消化器官の全てに潰瘍を作ります。炎症が続くと腸管の内側が狭くなる狭窄が現れます。下痢や腹痛などの症状が出ますが、原因は未だ不明です。よって根本的にクローン病を治す薬がありません。治療は大きく分けて3つです。まず生物学的製剤です。免疫機能を担っているマクロファージからは炎症性サイトカインが生産させます。サイトカインは腫瘍壊死因子になるので、その対策として生物製剤を使います。炎症や腫瘍を引き起こすサイトカインを人工タンパク質が攻撃し、その働きを防ぐことでクローン病の進行を遅らせます。次に栄養療法です。成分栄養剤を使った経腸栄養療法と、中心静脈栄養療法があります。成分栄養剤は効果で出るまで時間がかかりますが、副作用がほとんどありません。腸管の炎症を抑制して栄養状態を向上します。そして顆粒球吸着療法は、血液を一旦体外に出して、白血球の顆粒球を選択して除去します。クローン病の患者数は増加傾向にありますが、治療によって予後は良好とされます。ただし合併症の敗血症も心配されるので、バラシクロビルを処方される時は、クローン病であることをしっかり伝えるのが良いです。